LPのコンバージョン率(CVR)が伸び悩んでいる。集客はできても、ユーザーがすぐに離脱してしまう。
そんなお悩みはありませんか?
その解決策が、ストーリーの力で読者を引き込む「漫画LP」です。この記事では、漫画LPの基本から実践的なノウハウまで、網羅的に解説します。
- 漫画LPと通常LPの違い
- 具体的な効果と費用相場
- 成果を出すための作り方と設計ポイント
- 成功事例と制作会社の選び方
これらの情報を基に、貴社のLP改善に向けた具体的な一歩を踏み出しましょう。
漫画LPとは?通常LPとの違いと注目される理由

漫画LPは、近年多くの企業が導入し始めている新しい形のランディングページです。まずはその定義や、従来のLPとの違いを理解することが重要です。
ここでは、漫画LPの基本的な概念と、他の形式との比較を通じてその位置づけを明確にします。この章を読むことで、なぜ今、漫画LPが注目されているのかが分かります。
漫画LPの定義と特長
漫画LPとは、商品やサービスの魅力やベネフィットを、ストーリー仕立ての漫画を用いて伝えるランディングページのことです。テキストと静的な画像が中心の通常LPとは異なり、読者は物語の主人公に感情移入しながら自然に内容を読み進めることができます。
最大の特長は、漫画という親しみやすい表現を通じて「共感→理解→納得→行動」という心理的なプロセスをスムーズに作り出せる点にあります。
そのため、単に絵が上手いだけでなく、マーケティング視点に基づいた「シナリオ設計」が成果を大きく左右します。
通常LP・記事LPと漫画LPの役割の違い

LPにはいくつかの種類があり、それぞれ得意な役割が異なります。
漫画LPを効果的に活用するためには、それぞれの違いを理解し、目的に応じて使い分けることが大切です。
| 種類 | 主な目的 | 訴求方法 | 適したターゲット層 |
|---|---|---|---|
| 漫画LP | 共感形成と理解促進 | ストーリーテリングで感情に訴えかける | 潜在層~準顕在層 |
| 通常LP | 直接的なコンバージョン獲得 | メリットや権威性を強く端的に訴求 | 顕在層 |
| 記事LP | 比較検討層への情報提供 | 第三者視点で客観的な情報や解説を提供 | 準顕在層~顕在層 |
このように、漫画LPは特に、まだ課題が明確でないユーザーの興味を引きつけ、自分ごととして捉えてもらう段階で大きな力を発揮します。
漫画×スワイプLPの相性がいい理由

漫画LPは、専門的で理解コストの高い内容を“翻訳”して伝えられる一方で、通常のスクロール型LPだと途中で読み飛ばされる/離脱されることがあります。
そこで相性が良いのがスワイプ型LPです。カード単位で情報を区切れるため、読む順番とテンポを設計しやすく、漫画のストーリーを最後まで追ってもらいやすいのが特長です。
- 読ませたい順番を“固定”できる
スクロールLPはユーザーのペースで飛ばし読みされがち。スワイプは「1枚ずつ」進むので、理解に必要な前提→例え→結論の順で届けやすい。 - “1コマ=1メッセージ”にできる
漫画LPは情報量が増えると重く見える。カードで区切ると、負担感を減らしつつ、テンポ良く読み進められる。 - 改善がしやすい(漫画LPの弱点を補う)
漫画は修正コストが高い。でもスワイプなら、順序の入れ替え/補足カード追加/CTA位置調整など、漫画部分を大きく変えずに改善できる。
モバイルの普及に伴い、スワイプ型LPや動画中心のLPも選択肢として増えています。
漫画LPが解決できる3つの課題

従来のLP運用でよく見られる課題の多くは、漫画LPによって解決できる可能性があります。特に以下の3つの課題に対して、漫画LPは有効な解決策となります。
解決できる課題①|高い離脱率
ユーザーは「広告」を読みたいのではなく、「面白いコンテンツ」を求めています。漫画はエンターテインメント性が高いため、ユーザーを引き込み、最後まで読んでもらいやすくなります。
実際、漫画LPは物語の続きが気になる心理を刺激し、一気に読み進められる傾向があります。通常LPでありがちな途中離脱を防ぎ、読了率の向上に寄与します。
解決できる課題②|複雑で伝わらない
専門用語が多い、仕組みが複雑、無形商材であるといった理由で魅力が伝わりにくいケースでも、漫画なら図解やキャラクターの会話を通じて直感的に理解を促せます。
人間の脳は文字情報より視覚情報を効率的に処理するため、漫画のストーリーで見せることで難しい内容もスッと頭に入ります。
例えば複雑な保険の仕組みをキャラクター同士の会話でかみ砕いたり、目に見えないソフトウェアの導入効果をビフォーアフターの物語で描いたりすることが可能です。
また、心理学専門教授Jennifer Aaker(ジェニファー・アーカー)氏によると、ストーリーは数字や箇条書きよりも最大22倍記憶に残りやすいとも報告されています。比喩や具体的なシーンを用いることで、ユーザーの理解コストを劇的に下げ、商材の価値を正しく伝えることができます。
解決できる課題③|広告感が強く敬遠される
売り込み色の強いLPは、ユーザーに敬遠されがちです。漫画LPは物語を通じて間接的に商品のメリットを伝えられるため、広告特有の押し付けがましさを和らげ、ユーザーに好意的に情報を受け入れてもらいやすくなります。

そもそも日本人の多くは漫画に親しみがあり、15~44歳の75%が漫画好きと回答した調査もあります。
そうした馴染みのある表現を使うことで「企業から売り込まれている」という意識が薄れ、物語への共感を通じて企業やブランドへの親近感が生まれます。結果として長期的な信頼関係の構築にも繋がります。
漫画LPの効果とメリット

漫画LPを導入することで、具体的にどのような効果やメリットが期待できるのでしょうか。ここでは、CVR改善をはじめとする4つの主要なメリットを、そのメカニズムとともに解説します。
- CVRが改善する
- 難しい商材でも伝わる
- 離脱率が下がり最後まで読まれる
- 売り込み感を抑えて信頼を作れる
これらの効果を理解することで、上司や決裁者への提案にも説得力を持たせることができます。
CVRが改善する理由
漫画LPがCVR(コンバージョン率)を改善する最大の理由は、ユーザーの心理的抵抗を下げ、行動を促しやすくする点にあります。物語の主人公が抱える悩みに読者が共感し、その悩みが商品やサービスによって解決される過程を疑似体験します。
この「自分ごと化」により、商品への興味や信頼感が自然と醸成され、「自分も試してみたい」という気持ちが強くなります。結果として、購入や問い合わせといった最終的なコンバージョンへと繋がりやすくなるのです。
難しい商材でも伝わる
金融商品、ITシステム、専門的なサービスなど、テキストだけでは理解が難しい商材ほど、漫画LPはその真価を発揮します。
例えば、複雑な保険の仕組みをキャラクター同士の会話で解説したり、目に見えないソフトウェアの導入効果をビフォーアフターの物語で描いたりすることが可能です。
比喩や具体的なシーンを用いることで、ユーザーの理解コストを劇的に下げ、商材の価値を正しく伝えることができます。
離脱率が下がり最後まで読まれる
漫画はコマ割りによって視線が自然に誘導され、「次の展開が気になる」という心理が働くため、非常に高い読了率を期待できます。
近年話題となっているスワイプLPの縦横スワイプとの相性も良く、1画面に1つのメッセージをテンポ良く見せていくことができます。
通常のLPでありがちな「読み飛ばし」や「途中離脱」を防ぎ、最後までメッセージを届けきることで、コンバージョンへの機会損失を減らします。
売り込み感を抑えて信頼を作れる
ユーザーは一方的な売り込みを嫌う傾向があります。漫画LPは、主人公の悩みや成功体験というストーリーを通じて、間接的に商品の価値を伝えます。
これにより、企業からの押し付けがましい広告という印象が薄れ、ユーザーはより素直に情報を受け入れることができます。物語への共感を通じて企業やブランドへの親近感が生まれ、長期的な信頼関係の構築にも繋がります。
漫画LPのデメリットと向き不向き
多くのメリットがある一方で、漫画LPは万能ではありません。導入を成功させるためには、デメリットを理解し、自社の状況と照らし合わせて向き不向きを判断することが不可欠です。
この章では、以下のような導入前に知っておくべき注意点と、効果が出やすいケース・出にくいケースを解説します。
コストと制作期間が増えやすい
漫画LPは、通常のLP制作に加えて専門的な工程が必要になるため、コストと時間がかかりやすいというデメリットがあります。
- 企画・シナリオ作成: マーケティング視点を持ったストーリー作り
- キャラクターデザイン: ターゲットに響く絵柄の設計
- ネーム(コマ割り): 漫画としての読みやすさとテンポの調整
- 作画(線画・着色): 実際の漫画を描く作業
これらの工程には専門スキルが必要であり、特に企画やシナリオといった上流工程を省略すると、成果の出ないLPになってしまう危険性があります。
シナリオと表現で成果が変わる
漫画LPの成果は、シナリオの質と漫画の表現力に大きく依存します。以下のような失敗パターンに陥ることも少なくありません。
- 主人公に共感できず、自分ごと化できない
- 説明的なセリフが多く、漫画である意味がない
- 訴求ポイントがずれており、商品の魅力が伝わらない
- 企業のブランドイメージと絵柄のトーンが合っていない
これらの失敗を避けるためには、制作会社との間で要件定義を徹底し、参考イメージを共有し、修正のルールを明確にしておくことが重要です。
漫画LPが向いている商材の特徴

漫画LPが特に効果を発揮しやすい商材には、以下のような特徴があります。
| 向いているケース | 向いていないケース |
|---|---|
| 複雑なサービス(金融、保険、ITツールなど、仕組みや効果が分かりにくいもの。) | ビジュアルが重要な有形商材(アパレルや家具など、商品のデザインそのものが魅力の中心である場合) |
| 無形商材(コンサルティング、教育サービスなど、形がなく価値をイメージしにくいもの。) | 多数の商品を比較させたい場合(ECサイトのように、多くの商品を一覧で見せたい場合) |
| 高単価商材(住宅、自動車、高額セミナーなど、購入までの検討期間が長く、納得感が重要なもの。) | 緊急性が高いサービス(水道修理など、感情よりスピードや価格が重視される場合。) |
| 悩み解決型商材(美容、健康、学習など、ユーザーの具体的な悩みに寄り添う必要があるもの。) | ー |
ストーリーを通じてベネフィットを疑似体験させることが、購入の決め手となりやすい商材は漫画LPが向いており、高品質な写真を中心とした商品は、通常のLPや、機能を比較しやすい記事LP、動きを見せる動画LPなどが代替案として考えられます。
「全てを漫画にする」のではなく、LPの一部に漫画を組み込むといった柔軟な判断も有効です。
漫画LPの費用相場と見積もりの見方
漫画LPの導入を検討する上で、最も気になるのが費用でしょう。
この章では、具体的な費用相場から価格の変動要因、コストを抑えるコツまでを解説します。適切な予算感を持ち、見積もりを正しく比較検討できるようになることがゴールです。
相場の目安と制作範囲別の違い
漫画LPの費用は、どこまでを依頼するかによって大きく変動します。あくまで目安ですが、以下の表を参考にしてください。
| 制作範囲 | 費用相場の目安 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 漫画制作のみ | 10万円 ~ 30万円 | 企画、シナリオ、キャラクターデザイン、作画 |
| LPデザイン・構築込み | 30万円 ~ 70万円 | 上記に加え、LP全体のデザイン、コーディング、フォーム設置 |
| 広告運用・改善込み | 50万円 ~ | 上記に加え、広告出稿、効果測定、A/Bテスト、改善提案 |
漫画原稿1ページあたりの制作費はカラーで約4~8万円が目安で、ページ数や絵の密度によって変動します。また、コマ数が増えるほど工数が増え、カラーかモノクロかでも価格が異なります(カラーの方が割高)。
登場キャラクター数や背景の描き込み量、修正回数の上限、二次利用の範囲(LP以外で使うかどうか)なども価格に影響するポイントです。見積もりを比較する際は、これらの条件が各社でどう設定されているかを確認することが重要です。
価格が変わる要因
同じ制作範囲でも、以下の要因によって価格は変動します。見積もりを比較する際は、これらの条件が揃っているかを確認することが重要です。
- コマ数: ページ数やコマ数が多ければ多いほど高くなります。
- カラー/モノクロ: 一般的にカラーの方が高価です。
- キャラクター数: 登場人物が多いとデザインの手間が増えます。
- 背景の描き込み: 背景が複雑なほど工数がかかります。
- 修正回数: 修正回数に制限があるか、無制限かで料金が変わります。
- 二次利用の範囲: LP以外(SNS、広告バナー、資料など)で利用する場合は追加料金が発生することがあります。
- 納品形式: 編集可能なデータ(PSDなど)が必要な場合は高くなることがあります。
コストを抑える3つのコツ
品質を維持しつつ、コストを抑えるためには工夫が必要です。やみくもに値切るのではなく、賢くコストを管理しましょう。
- 短尺の漫画でテストする
まずは少ないコマ数で制作し、効果を検証してから本格的に展開する。 - 社内で要件定義を固める
依頼前にターゲットや訴求ポイントを明確にしておくことで、制作会社の手間を減らし、手戻りを防ぐ。 - AIツールを叩き台に活用する
ChatGPTなどでシナリオの草案を作成するなど、企画段階でAIを活用し、工数を削減する。
ただし、成果に直結する企画・シナリオ作成の費用を削りすぎるのは避けましょう。
ROIと回収ラインの考え方
漫画LPは投資です。そのため、事前に投資対効果(ROI)と、どのくらいの成果が出ればコストを回収できるのかを試算しておくことが重要です。
簡単な計算式で、必要なコンバージョン増加数を見積もることができます。
必要なCV増加数 = 制作費用 ÷ (顧客一人あたりの利益)
例えば、制作費が50万円で、顧客一人あたりの利益が1万円の場合、50件の新規コンバージョンを獲得できれば、制作費を回収できる計算になります。この数値を目標に、導入の可否を判断しましょう。
成果を出す漫画LPの作り方

漫画LPは、ただ作れば成果が出るわけではありません。戦略に基づいた正しい手順で制作を進めることが成功の鍵を握ります。
ここでは、企画から公開までの以下の具体的な4つのステップを解説します。
- 要件定義とKPI設計
- 構成設計とシナリオ・ネーム作成
- 漫画制作とLP実装
- 公開前の最終チェック
各ステップで成果が分かれる重要なポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
Step1|要件定義とKPI設計
制作を開始する前に、まず目的とゴールを明確にすることが最も重要です。この段階でのズレが、後々の大きな失敗に繋がります。
まずは目的とKPIの設定を行います。何を達成したいのか(問い合わせ増、売上増など)」「それを測る指標は何か(CVR、CPAなど)」を具体的に決めます。その上で、制作会社に伝えるべき情報を整理します。
- 商品・サービスの詳細資料
- ターゲット顧客のペルソナ(年齢、性別、悩み、価値観など)
- 商品・サービスの強み、競合との違い(USP)
- 伝えたいメッセージの優先順位
- 使ってはいけない表現やブランドイメージ(レギュレーション)
- 実績やお客様の声などの客観的なデータ(エビデンス)
これらの情報が揃っていることで、制作がスムーズに進み、成果物の精度も高まります。
Step2|構成設計とシナリオ・ネーム作成
要件定義ができたら、LP全体の構成と漫画の具体的な内容を決めていきます。ここでLPの骨格が固まります。
以下は、簡単にそれぞれの役割をまとめた表です。
| タスク | 役割 |
|---|---|
| 構成設計 | PASONAの法則など、マーケティングのフレームワークを参考に、情報をどの順番で伝えるかを設計します。 |
| シナリオ作成 | 設定したペルソナが共感できる主人公を作り、課題発見から解決、そして理想の未来に至るまでの物語を構築します。 |
| ネーム作成 | シナリオを基に、コマ割り、構図、セリフの配置などをラフに描きます。ここで漫画全体のテンポやリズムが決まります。「1コマ1メッセージ」を意識し、情報を詰め込みすぎないことが重要です。 |
特に、構成からシナリオ作成はユーザーの感情をどう動かすかに大きな影響を与えるため、サービスやユーザーの悩みにマッチした内容に仕上げる必要があります。
Step3|漫画制作とLP実装
ネームが確定したら、いよいよ漫画の作画とLPへの実装作業に入ります。デザインの品質と技術的な実装の両方がユーザー体験に影響します。
| タスク | 役割 |
|---|---|
| 漫画制作 | ネームに基づいて、下書き、ペン入れ、着色などの工程を経て漫画を完成させます。絵柄やトーンがブランドイメージと合っているか、スマホで読んでも文字が潰れないかなどをチェックします。 |
| LP実装 | 完成した漫画をLPのデザインに落とし込み、コーディングを行います。ページの表示速度、フォームの使いやすさ、CTAボタンの視認性など、ユーザーがストレスなく行動できる設計を最優先します。 |
Step4|公開前の最終チェック
全ての制作が完了したら、公開前に必ず最終チェックを行います。ここでの見落としが、機会損失に直結します。
- 表示確認:PC、スマホ、タブレットなど異なるデバイスで表示崩れがないか
- 速度確認:ページの読み込み速度が遅くないか
- 計測設定:アクセス解析タグやコンバージョンタグが正しく設定されているか
- CTA動作:全てのボタンやリンクが正しく機能するか
- フォーム動作: テスト送信を行い、サンクスページ表示や自動返信メールまで確認できるか |
これらの項目を複数人で確認し、万全の状態で公開しましょう。
失敗しないための3つの設計ポイント

制作工程を守るだけでなく、成果を出すためにはいくつかの「設計の勘所」があります。ここでは、特にCVRに大きく影響する3つのポイントを解説します。
これらのポイントを押さえることで、失敗のリスクを大幅に減らすことができます。
ポイント①|ファーストビューで心を掴む
ユーザーはLPにアクセスしてから数秒で、続きを読むかどうかを判断します。
そのため、ファーストビュー(最初に表示される画面)でいかに興味を引きつけられるかが極めて重要です。
- 悩みを言語化する: 「〇〇なことで、お困りではありませんか?」と、ターゲットが抱える悩みを具体的な言葉で問いかける。
- 「あるある」な失敗談を見せる: ターゲットが経験したことのあるような失敗シーンを描き、「これ、私のことだ!」と思わせる。
抽象的なキャッチコピーではなく、自分ごととして捉えられるような具体的なフックを用意しましょう。
ポイント②|ストーリー設計の基本の型
成果の出る漫画LPのストーリーには、共通の「型」があります。それは、読者であるターゲットを主人公に設定し、その変化を描くことです。
現状の課題(Before)→商品・サービスとの出会い→課題の解決(After)→理想の未来
この型に沿って物語を構築することで、読者は自然に感情移入し、商品・サービスがもたらす価値を疑似体験できます。企業の言いたいことを一方的に伝えるのではなく、あくまで「主人公(読者)の変化」を中心に描くことが成功の鍵です。
ポイント③|CTAの置き方と不安の潰し方
CTA(Call To Action:行動喚起)は、ユーザーの感情が最も高まったタイミングで配置するのが効果的です。
例えば、主人公が課題を解決して喜んでいるシーンの直後などが考えられます。
また、CTAボタンをクリックする直前、ユーザーは「本当に大丈夫だろうか?」という不安を感じます。その不安を払拭するために、CTAの周辺に以下のような要素を配置しましょう。
- 実績・お客様の声: 第三者からの評価で信頼性を高める。
- 権威性: 専門家の推薦や受賞歴などで安心感を与える。
- 保証・返金制度: 購入のリスクを低減する。
- よくある質問(FAQ): 細かな疑問点を解消する。
成果につながるデザインの基本
漫画LPのデザインは、単に見た目が美しいだけでは不十分です。ユーザーが「行動しやすい」ことを最優先に設計する必要があります。
字が小さすぎないか、行間や余白は適切か、フォントは読みやすいかなどの可読性や、CTAボタンの色や形、配置は目立つか。入力フォームはシンプルで分かりやすいかなどの導線についても注意が必要です。
デザインの好みで判断するのではなく、あくまで「コンバージョンへの貢献度」という視点で評価しましょう。
漫画LP公開後の改善で成果を伸ばす
漫画LPは「作って終わり」ではありません。公開してからが本当のスタートです。データを基に改善を繰り返すことで、成果を最大化できます。
ここでは、公開後にまず何をすべきか、その基本的な考え方を紹介します。
まず見るべき4つの指標
公開後は、まず以下の4つの指標をチェックし、LPのどこに問題があるのか仮説を立てましょう。
| 指標 | 見るべきポイント | 低い場合の原因(仮説) |
|---|---|---|
| 読了率 | ユーザーがどこまで読み進めているか | ファーストビューや序盤のストーリーが魅力的でない |
| 離脱ポイント | 多くのユーザーが離脱している箇所 | その箇所の情報が分かりにくい、または興味を失わせている |
| CTAクリック率 | CTAボタンがどれだけ押されているか | CTAの文言やデザイン、配置が適切でない |
| フォーム完了率 | フォーム入力後に送信まで至った割合 | 入力項目が多い、エラー表示が分かりにくい |
これらのデータを基に、改善の優先順位を決めます。
A/Bテストの優先順位
仮説が立ったら、A/Bテストで改善策を検証します。
一度に多くの箇所を変更すると、何が効果的だったのか分からなくなってしまうため、影響の大きい箇所から一つずつテストするのが原則です。
- ファーストビュー: キャッチコピーや最初のコマ
- CTA: ボタンの文言、色、配置
- オファー内容: 特典や価格
- 漫画のストーリー: 主人公の設定や展開(※コストがかかるため優先度は低め)
テストを行う際は、必ず「なぜそれを試すのか」という仮説を言語化してから実施しましょう。
SEOは記事から漫画LPへの導線で強くなる
漫画LPは画像が主体のため、それ自体で高いSEO効果を狙うのは難しいのが実情です。
漫画LPのSEO効果を高めるには、LP単体で考えるのではなく、サイト全体での導線設計が重要になります。
具体的には、ユーザーの悩みを解決するようなコラム記事(ブログ記事)を作成し、その記事から関連する漫画LPへ誘導する流れが効果的です。
記事で課題を認識したユーザーを、共感と解決策を提示する漫画LPへ送ることで、質の高い見込み客を集め、高いCVRを実現できます。
漫画LPの成功事例
ここでは、漫画LPの具体的なイメージを掴むための成功事例や、シナリオ作成のヒント、そして最適なパートナーの見つけ方について、要点を絞って解説します。
より詳しい情報は、それぞれの詳細記事で深掘りしますが、まずはここでのポイントを押さえておきましょう。
成功事例1|【法律・退職サポートの事例】タレントバナーとの比較

悩みの渦中にいるユーザーほど、「正論」や権威性の押し付けは届きにくく、他人事になりがちです。特に仕事や退職に関わる悩みは大きく、人にも相談しにくい傾向があります。
そこで、漫画×スワイプのファーストビューで「家賃が払えない」といった切迫シーンから入り、スマホ画面の大部分を“共感”に割いて一気に自分事化させています。共感で没入させた後に、根拠・オファーで背中を押す流れにすることで、CTAクリック率がタレントバナーと比較して改善しています。
タレント版(Information:情報の網羅)よりも、漫画版(Narrative:物語の没入)が強く、CTRは 8.88% → 15.12% と 約1.7倍。コンプレックス商材では「権威」より「共感」が勝ちやすい傾向があります。
成功事例2|【D2C・美容サプリメントの事例】漫画LPで難しいことも簡単に伝わる

美容サプリメントの事例では、改善前は、難解な成分説明が主題となるLPで専門的な解説が続くことによって興味を失ってしまうユーザーが多い課題がありました。
そこで、難解な成分の話を、友人キャラ同士の「口コミ(会話)」として漫画で“翻訳”し、冒頭でターゲットの「焦り/嫉妬」を描き、自分事化 → 会話で納得 → 最後に強いオファーで刈り取る“サンドイッチ構造”に変更しています。
「説明文で理解させる」から「ストーリーとして読ませて理解させる」へ転換することで、結果的にCTRは 11.18%へと改善し、離脱されやすい成分パートでも読了率が上がり、納得感を持った状態でオファーへ誘導することができました。
成功事例の見方とチェック項目
他社の成功事例を見る際は、単にデザインを真似るのではなく、その裏側にある「設計思想」を読み解くことが重要です。
以下の観点で分析してみましょう。
- ターゲット: 誰の、どんな悩みを解決しようとしているか?
- 訴求ポイント: 商品の何を一番の強みとして伝えているか?
- 構成: どのようなストーリー展開になっているか?
- 根拠: 主張を裏付けるお客様の声やデータはどこに配置されているか?
- CTA: どのタイミングで、どんな言葉で行動を促しているか?
これらの設計を参考に、自社のLPに応用できるヒントを探しましょう。
シナリオ制作、制作会社の選び方のコツ
シナリオ制作と制作会社選びも重要なポイントです。以下にまとめていますので、確認してみましょう。
シナリオの型とテンプレ活用
成果の出るシナリオには、読者の感情を動かす共通の型があります。以下の型をベースに、自社の商材に合わせてストーリーを組み立ててみましょう。
- 共感: 主人公がターゲットと同じ悩みを抱えているシーンを描く。
- 葛藤: 悩みを解決しようとするが、うまくいかない状況を描く。
- 出会い: 商品やサービスと出会い、解決の糸口が見える。
- 解決: 実際に商品・サービスを使い、悩みが解決する。
- 未来: 悩みが解決された後の、明るい未来を描く。
このテンプレートをそのまま使うのではなく、自社のペルソナが使う言葉や、具体的なシーンに置き換えていくことが重要です。
制作会社・フリーランスの選び方
漫画LPのパートナーを選ぶ際は、価格だけで判断せず、総合的に比較検討することが大切です。
以下の3つの軸で評価しましょう。
- 体制: 営業担当だけでなく、マーケティング戦略を理解したディレクターやシナリオライターが在籍しているか。
- 実績: 自社の業界やターゲットに近い実績があるか。漫画家の絵柄のバリエーションは豊富か。
- 契約条件: 修正回数、納期、二次利用の範囲などが明確に提示されているか。
問い合わせ時には、「弊社のこの課題を解決するために、どのようなストーリーを提案しますか?」といった質問を投げかけ、提案力を見極めるのも有効です。
参考記事:【2025年最新】LP制作会社おすすめ13選!失敗しない選び方と費用相場をプロが徹底解説
よくある質問
最後に、漫画LPに関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。導入前の最後の疑問や不安をここで解消しておきましょう。
- Q何コマくらいが目安?
- A

マケ子 コマ数に決まった正解はありませんが、一般的には10~20コマ程度が目安です。
重要なのは、伝えたいメッセージを過不足なく盛り込めるかです。まずは短いコマ数でテストし、効果検証をしながら必要に応じて追加していくアプローチが失敗しにくいでしょう。
- Q納期と準備物は?
- A

マケ子 納期は制作範囲や修正回数によりますが、漫画制作のみで1ヶ月、LP構築込みで1.5ヶ月~2ヶ月程度が一般的です。
スムーズに制作を進めるためには、依頼者側で以下の準備をしておくと良いでしょう。
- 商品・サービスの詳細資料
- ターゲットペルソナの情報
- 過去の実績やお客様の声
- ブランドレギュレーション(NG表現など)
- 使用したいロゴや素材データ
- Q自社で作れる?外注の判断基準は?
- A
漫画制作やLPデザインのスキルを持つ人材が社内にいれば、自社での制作も可能です。しかし、成果に繋げるにはマーケティング視点でのシナリオ設計が不可欠です。
以下の3点で、外注すべきか判断しましょう。
- 成果の出るシナリオを設計できるか?
- 制作に十分なリソースを割けるか?
- プロ品質の作画・デザインを担保できるか?

マケ子 一つでも不安があれば、専門の制作会社に依頼することを推奨します。
- QAIだけで作れる?
- A

マケ子 ChatGPTのような文章生成AIはシナリオの叩き台作りに、画像生成AIはキャラクターデザインのアイデア出しに活用できます。
これにより、制作の効率化やコスト削減は可能です。しかし、2024年現在、AIだけでマーケティング的に成功する漫画LPを完全に自動生成するのは困難です。
最終的な品質担保、ブランドイメージの調整、そして成果に対する責任は、人の手によるディレクションが不可欠です。
- Q著作権と二次利用の注意点は?
- A

マケ子 制作した漫画の著作権や利用範囲については、契約時に必ず確認が必要です。
以下の4点は特に重要なチェックポイントです。- 著作権の帰属: 著作権は依頼者側に譲渡されるのか、制作者側に留保されるのか。
- 二次利用の範囲: LP以外(広告バナー、SNS、パンフレットなど)で利用可能か、またその際の追加料金は発生するか。
- 納品データ: 編集可能なデータ(例:PSDファイル)はもらえるか。
- 契約の明文化: 上記の内容が契約書に明記されているか。
後々のトラブルを避けるためにも、必ず書面で合意を取りましょう。
まとめ|相性判断・設計・改善で成果が決まる
この記事では、漫画LPの基本から効果、費用、作り方、そして成功のポイントまでを網羅的に解説しました。
漫画LPは、正しく活用すれば、従来のLPでは解決できなかった課題を乗り越え、ビジネスを大きく成長させる強力な武器になります。
重要なポイントは以下の3つです。
- 相性判断: 自社の商材やターゲットに漫画という手法がマッチするかを冷静に見極める。
- 戦略的設計: 見た目だけでなく、「誰に、何を、どう伝えるか」というマーケティング視点の設計を徹底する。
- 継続的な改善: 「作って終わり」にせず、公開後のデータを基に改善を繰り返す。
まずはこの記事を参考に、自社のLP課題を整理し、漫画LP導入のシミュレーションをしてみることから始めてはいかがでしょうか。その小さな一歩が、CVR改善への大きな飛躍に繋がるはずです。




