マケ子

LP CVR改善に取り組むには、まず用語の定義と改善活動の流れを整理しておきましょう。

用語がずれたまま進めると、チーム内で施策の意図が共有できず、検証結果の読み取りも曖昧になってしまいます。

本記事はLPとCVRの基本定義、関連指標との関係、そして改修とLPOの違いを確認し、改善の全体像をつかめるよう、具体的な改善方法まで徹底的に解説します。

目次

LPとは ランディングページの意味

LPとは ランディングページの意味

LPとは、広告や検索結果から訪問者が最初に着地するページのことです。通常のWebサイトが複数ページで構成され、回遊を前提にしているのに対し、LPは「特定の行動(CV)を促す」ことに目的を絞った1ページ型の構成が一般的です。

LPの役割は、訪問者に「誰のためのページか」「何が得られるか」を短時間で伝え、次の行動に進んでもらうことにあります。導線を絞り、訴求を揃えることで、訪問者が迷わずCVに向かえる設計を目指しましょう。

代表的なCVには以下のようなものがあります。

代表的なCV
  • 購入
  • 資料請求
  • 問い合わせ
  • 予約
  • 会員登録

どの行動を成功とするかは商材や施策の目的によって異なるため、LP設計の前にCV地点を明確にしておくことが出発点になります。

参考記事:LPとは(定義と役割)

CV(コンバージョン)とCVR(コンバージョンレート)の定義と計算式

CV(コンバージョン)とは、LPで設定した成果地点に到達した数を指します。CVRはCVの発生率で、「CV数÷母数×100」で計算します。

母数には「セッション数」「クリック数」「ユーザー数」などが使われますが、どれを採用するかで数値が変わるため、チーム内で定義を揃えておきましょう。

たとえば、同じCV10件でも、分母がセッション1,000なら1.0%、クリック500なら2.0%になります。改善の前後比較や他チャネルとの比較を行う際は、分母の定義がずれていないか確認してください。

分母CV数CVR
セッション 1,000101.0%
広告クリック 500102.0%
ユーザー数 800101.25%

このように、同じ成果でも分母の取り方次第で見え方が変わります。改善施策の効果を正しく判断するためにも、計測の起点と定義を事前に決めておくことが欠かせません。

CVRとCPAとROASの関係

CVRはLP単体の指標ですが、広告運用全体の成果を測るにはCPAやROASとの関係も押さえておきましょう。

CPAは「広告費÷CV数」で算出し、1件のCVを獲得するのにかかった費用を示します。ROASは「売上÷広告費×100」で、広告投資に対する売上回収率を表します。

CVRが上がれば、同じ流入数でもCV数が増えるため、CPAは下がりやすくなります。ただし、流入の質(ターゲット精度)やCV単価が変われば、CPAやROASは別の動きをすることもあります。

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CVR改善だけで全てが解決するわけではない点は意識しておきましょう。

指標計算式CVR改善時の影響
CPA広告費 ÷ CV数CV数増でCPA低下(流入の質が同等なら)
ROAS売上 ÷ 広告費 × 100CV数増で売上増ならROAS向上(単価次第)

CVR改善は重要ですが、CPAやROASは流入の質・CV単価・LTVなど複数の要因で動きます。LP施策だけで完結しない場合は、広告設計やターゲティングと合わせて見直す視点も持っておきましょう。

LP改修とLPOの違い

LP改修とLPOの違い

LP改修は「ページを直す作業」そのものを指します。

一方、LPO(ランディングページ最適化)は、仮説を立てて改修し、検証して学びを得る一連の改善サイクルを回すことを意味します。単発で直して終わりではなく、継続的に成果を高めていく「運用」の視点がLPOの本質です。

改修だけで満足すると、何が効いたのか分からないまま次の施策に進んでしまいます。LPOでは「計測→分析→仮説→改修→検証→学び」のサイクルを回し、再現性のある改善を積み上げていきましょう。

まず整える 計測環境とデータの見方

CVR改善を進める前に、計測環境を整えておきましょう。データがずれていると、施策の効果を正しく判断できません。

ここではCVの定義、チャネル別の見方、GA4で見るべき指標、タグ設計、ヒートマップの活用まで、改善の土台となる計測の基本を確認します。

CVの定義を統一する

CVの定義が曖昧なまま改善を進めると、チーム内で成果の認識がずれてしまいます。まずは「何をもって成功とするか」を明確にしましょう。たとえば、フォーム送信完了をCVとするのか、サンクスページ表示をCVとするのかで計測タイミングが変わります。

よくある問題として、二重発火(同じ行動が2回計測される)や、ページ遷移のタイミングズレによる誤計測があります。これらが起きると、改善の前後比較が成り立たなくなってしまいます。

マイクロCV(CTAクリック、フォーム到達など)は補助指標として活用しますが、最終CVとは分けて管理しましょう。指標を増やしすぎると、何を改善すべきか分かりにくくなります。

CV名称定義(条件)計測方法
フォーム送信完了サンクスページ表示ページビューイベント
資料請求資料DLページ到達ページビューイベント
マイクロCV(CTA)CTAボタンクリッククリックイベント

このように、CV名称・定義・計測方法をテンプレートで整理しておくと、チーム内での認識ずれを防げます。改善を始める前に、こうしたリストがある場合は確認してください。

流入チャネル別にCVRを見る

流入チャネル別にCVRを見る

CVRを「全体平均」だけで見ていると、改善ポイントを見落としてしまいます。広告経由、自然検索経由、SNS経由など、チャネルごとにユーザーの期待値や行動が異なるためです。

たとえば、広告経由は訴求が明確でCVRが高めに出やすい一方、自然検索経由は情報収集目的の訪問が多くCVRが低くなりやすい傾向があります。チャネル別にCVRを分けて見ることで、どこに改善余地があるかが見えてきます。

全体平均が低いからといって、すべてのチャネルに同じ施策を打つのは効率的ではありません。チャネルごとの傾向を把握し、優先順位を付けて改善に着手しましょう。

GA4で最低限見るべき指標とレポート

GA4で改善のヒントを得るには、「流入→行動→離脱→CV」の流れで指標を見ていくと整理しやすくなります。どこで落ちているかを把握し、原因の当たりをつけることが目的です。

まずはセッション数、直帰率、エンゲージメント率、CV数、CVRを確認しましょう。異常値(急な変動、極端な偏り)があれば、そこから掘り下げて原因を探ります。

指標見る目的異常の例
セッション数流入量の把握急増・急減(広告設定ミス等)
直帰率FVでの離脱傾向極端に高い(訴求ズレ等)
エンゲージメント率ページへの関与度極端に低い(内容不一致等)
CVR成果効率の把握急落(計測ズレ・ページ不具合等)

指標を見るときは「何が起きているか」を把握するだけでなく、「なぜ起きているか」を仮説として持つことが大切です。異常値を見つけたら、次のステップで原因を掘り下げていきましょう。

タグ設計と計測ズレを防ぐポイント

計測のズレは、タグの設計や実装ミスから起きることが多いです。よくある原因として、二重発火、クロスドメイン設定漏れ、リダイレクト挿入による計測抜けなどがあります。

タグを設置したら、必ず反映確認を行いましょう。テスト送信やプレビューモードで、意図したタイミングでイベントが発火しているかをチェックしてください。

ズレ要因確認箇所
二重発火タグ発火条件、トリガー設定
クロスドメインリンク先のドメイン設定、測定ID
リダイレクト遷移経路、中間ページの有無
iframe埋め込み親子間のタグ連携

計測ズレを放置すると、施策の効果判断が狂ってしまいます。改善を始める前に、最低限の確認を済ませておきましょう。

ヒートマップと録画で離脱を特定する

ヒートマップと録画で離脱を特定する

ヒートマップは、ユーザーがページのどこをクリックし、どこまでスクロールしたかを可視化するツールです。クリックヒートマップでは「どこが押されているか」、スクロールヒートマップでは「どこまで読まれているか」が分かります。

録画機能を使えば、実際のユーザー行動を再現できます。迷っている箇所、戻っている箇所、離脱直前の動きなど、数値だけでは見えない「なぜ」のヒントが得られることがあります。

ただし、ヒートマップ単体で原因を断定するのは避けましょう。GA4などの数値データとセットで解釈し、仮説を裏付ける補助材料として活用してください。

自社のCVRは低いのか 平均と目標設定

「自社のCVRは低いのか」と気になる方は多いですが、平均値だけを見て判断するのは危険です。

ここでは平均値の扱い方、チャネル別の目安、目標CVRからの逆算方法を整理し、改善のインパクトを見積もる視点を身につけましょう。

平均値は目安にしかならない理由

CVRの平均値は、商材単価、検討期間、流入の質、業界特性などによって大きく変動します。たとえば、高単価なBtoB商材と低単価なECでは、CVRの水準がまったく異なります。

平均値はあくまで「比較の軸」として使うものであり、結論ではありません。自社の過去データと比較し、改善の余地がどこにあるかを探る方が実務的です。

平均値を追いかけて施策を打つと、自社の状況に合わない改善に時間を使ってしまうことがあります。まずは自社データをしっかり見て、改善ポイントを特定しましょう。

流入チャネル別の目安を持つ

流入チャネルによって、ユーザーの期待値や行動傾向が異なります。広告経由は「今すぐ行動したい」層が多く、CVRが高めに出やすい傾向があります。

一方、自然検索経由は情報収集目的の訪問が多く、CVRは低めになりやすいです。

チャネルごとに「何を改善すれば効くか」が変わるため、数値の高低だけでなく、優先して見るポイントを持っておきましょう。

チャネル優先して見るポイント
リスティング広告広告文とLPの訴求一致、FVの期待充足
ディスプレイ広告バナーとLPの整合性、興味喚起→CTA導線
自然検索検索意図とLPの内容一致、情報量と導線
SNS投稿内容との整合性、スマホ表示の最適化

チャネルごとの傾向を把握しておくと、改善の優先順位付けがしやすくなります。全体平均だけでなく、チャネル別の視点を持つようにしましょう。

目標CVRから逆算して改善インパクトを見積もる

改善のインパクトを見積もるには、「訪問数×CVR=CV数」の関係を使います。現状のCVRを目標値まで引き上げた場合、CV数がどれだけ増えるかを概算してみましょう。

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たとえば、月間訪問1,000・CVR1.0%・CV10件の状態で、CVRを1.5%に改善できればCV15件になります。この差分が「改善インパクト」です。

項目現状目標差分
訪問数1,0001,000
CVR1.0%1.5%+0.5pt
CV数1015+5

インパクトが大きい箇所から優先的に改善に着手すると、効率的に成果を伸ばせます。改善施策の優先順位付けにも、このシミュレーションを活用してください。

CVRが伸びない原因を特定する 診断チェックリスト

CVRが伸びない原因は1つとは限りません。ファーストビュー、オファー、信頼要素、CTA、フォーム、表示速度、モバイル対応、広告との整合性など、複数の観点から切り分けて診断しましょう。

以下のチェックリストで、どこにボトルネックがあるかを特定していきます。

CVRが伸びない原因を特定するチェックリスト
  • ファーストビューとオファーでつまずいている
  • 不安が残り信頼が積み上がらない
  • CTAが弱く次の一手が分かりにくい
  • フォームで離脱している
  • 表示速度とモバイルで損している
  • 広告とLPの内容が一致していない

それでは、各項目を詳しく見ていきましょう。

ファーストビューとオファーでつまずいている

ファーストビューとオファーでつまずいている

ファーストビュー(FV)は、ユーザーが最初に目にするエリアです。

ここで「誰に向けたページか」「何が得られるか」が伝わらないと、スクロールせずに離脱されてしまいます。FVの役割は「読む価値がある」と感じてもらうことにあります。

オファー(行動の理由)が弱い場合も、CVにつながりにくくなります。たとえば「今なら無料」「限定特典」など、行動を後押しする理由が明確でないと、ユーザーは「後でいいか」と離脱してしまいます。

FVの問題を確認するには、スクロール率、熟読エリア、CTAクリック率などを見ましょう。FVで離脱が多い場合は、キャッチコピーやベネフィットの伝え方を見直すことが優先になります。

参考記事:LPのファーストビューを改善手順まで解説

不安が残り信頼が積み上がらない

ユーザーは「本当に大丈夫か」「失敗しないか」といった不安を抱えながらLPを読んでいます。価格、実績、保証、よくある質問など、不安を解消する情報が不足していると、CVに至らず離脱してしまいます。

信頼要素を載せる際は、根拠のある情報のみを使いましょう。実績や事例を載せる場合も、条件や背景を添えることで信頼性が高まります。根拠なく「満足度◯%」などと書くと、かえって信頼を損なうこともあります。

不安要素は商材や読者層によって異なります。自社のターゲットが何を気にしているかを把握し、その不安に応える情報を優先的に配置しましょう。

CTAが弱く次の一手が分かりにくい

CTA(行動喚起)は、ユーザーに「次に何をすればいいか」を明示する要素です。CTAが目立たない、文言が曖昧、配置が分かりにくいと、行動に移してもらえません。CTAの役割は「迷わせない」「背中を押す」ことにあります。

よくあるCTAのズレとして、「詳しくはこちら」のような曖昧な文言、ページ下部にしかない配置、クリックしても何が起きるか分からないデザインなどがあります。これらはユーザーの行動を妨げる原因になります。

CTAの改善は、文言・配置・タイミングの3つの観点で見直しましょう。FV、ページ中盤、末尾など、ユーザーの読み進め方に合わせてCTAを配置すると、クリック率が上がりやすくなります。

フォームで離脱している

フォーム到達後の離脱は、せっかくの見込み客を逃してしまう大きな機会損失です。項目数が多すぎる、必須項目が過剰、エラー表示が分かりにくい、入力補助がないなど、入力負荷が高いとユーザーは離脱してしまいます。

フォームの問題を確認するには、「フォーム到達数」と「フォーム完了数」を比較しましょう。到達から完了までの離脱率が高い場合は、フォーム設計の見直しが優先になります。

チェック観点確認ポイント
項目数必要最小限に絞れているか
入力補助郵便番号→住所自動入力など
エラー表示どこが間違いか分かるか
スマホ対応入力しやすいか、ボタンは押しやすいか

フォーム改善は、項目削減・入力補助・エラー改善の3方向で検討しましょう。ただし、営業側で必要な情報を削りすぎると後工程に影響するため、バランスを取ることも大切です。

表示速度とモバイルで損している

ページの表示が遅いと、読み込みを待てずに離脱するユーザーが増えます。特にモバイル環境では、通信速度や端末性能の影響を受けやすく、表示速度の改善がCVRに直結することがあります。

まずは自分のスマホで実際にLPを開き、体感で遅いと感じないか確認しましょう。その後、計測ツールで具体的な数値を把握し、改善の優先度を判断します。

モバイル対応では、操作性も重要です。ボタンが小さい、タップしにくい、レイアウトが崩れるなどの問題があると、離脱につながります。表示速度と操作性の両面で確認してください。

広告とLPの内容が一致していない

広告で訴求した内容がLPに反映されていないと、ユーザーは「思っていたのと違う」と感じて離脱します。これが「訴求ズレ」です。広告とLPの訴求が一致していることが、CVRを高める基本になります。

たとえば、広告で「無料相談」と訴求したのに、LPのFVに無料相談の案内がなければ、ユーザーは混乱します。広告文で強調したキーワード、ベネフィット、オファーは、LPのFVにも必ず出すようにしましょう。

広告訴求LPで必ず出す要素
無料相談FVに「無料相談」の文言とCTA
◯日以内発送FVまたは購入導線近くに発送日明記
初回限定価格FVに価格と「初回限定」の条件
実績◯件FVまたは信頼セクションに実績表記

広告とLPをセットで見直し、訴求の一貫性を保つようにしましょう。訴求ズレがあると、どれだけLP内を改善しても成果につながりにくくなります。

LPOの基本プロセス 設計から検証まで

LPOは「現状把握→仮説→優先順位付け→検証」のサイクルで進めます。

思いつきで施策を打つのではなく、データに基づいて仮説を立て、検証で学びを得る流れを身につけましょう。ここでは、LPOの基本プロセスを順番に解説します。

LPOの基本ステップ
  1. 現状把握でボトルネックを特定する
  2. 仮説を立てて改善案に落とす
  3. 優先順位を付けて着手順を決める
  4. ABテストで効果を検証する

現状把握でボトルネックを特定する

LPOの出発点は、現状把握です。「どこで落ちているか」を把握しないまま施策を打つと、効果が出ないまま時間を浪費してしまいます。まずはデータで「当たり」をつけることが大切です。

流入→行動→離脱→CVの流れで分解し、どのステップで数字が落ちているかを確認しましょう。FVで離脱しているのか、フォーム到達後に落ちているのかで、打つべき施策が変わります。

GA4やヒートマップのデータを組み合わせて、ボトルネックの仮説を立てます。仮説が複数ある場合は、次のステップで優先順位を付けましょう。

仮説を立てて改善案に落とす

現状把握で得た「事実」を、解釈→施策→期待効果の流れで整理します。このとき、「事実」と「解釈」を分けて書くことで、思いつき施策を防ぎやすくなります。

たとえば、「FVのスクロール率が低い」という事実に対し、「キャッチコピーで価値が伝わっていないのでは」と解釈し、「キャッチを『誰に/何が得か』が分かる表現に変更する」という施策を立てます。

ここでの期待効果は「スクロール率の向上」となります。

項目内容
事実FVスクロール率が低い
解釈キャッチで価値が伝わっていない
施策キャッチを「誰に/何が得か」明示に変更
期待効果スクロール率向上

このテンプレートで整理しておくと、施策の意図が明確になり、検証後の振り返りもしやすくなります。仮説を言語化する習慣をつけましょう。

優先順位を付けて着手順を決める

IMAGE_SLOT_3(改善施策の優先順位マトリクス:インパクト×工数の2×2図)

仮説が複数出たら、どれから手をつけるかを決める必要があります。判断軸は「インパクト×工数」です。インパクトが大きく、工数が小さい施策から着手すると、効率よく成果を出せます。

工数には、改修のコストだけでなく「計測できるか」「検証しやすいか」も含めて考えましょう。計測が難しい施策は、効果判断ができないまま終わってしまうことがあります。

優先順位を決めたら、まずは「最優先」の象限から着手します。一度に複数の施策を同時に進めると、何が効いたか分からなくなるため、1つずつ進めることを意識してください。

ABテストで効果を検証する

ABテストで効果を検証する

施策の効果を検証するには、A/Bテストが有効です。A/Bテストでは、変更点を1つに絞り、同条件で比較することで「何が効いたか」を判断します。変更点を一度に複数変えると、どれが効果を生んだか分からなくなってしまいます。

テストを設計する際は、仮説・変更点・成果指標・期間・対象を事前に決めておきましょう。期間が短すぎたり、母数が少なすぎたりすると、結果が偶然に左右されてしまいます。

テスト結果は「勝ち負け」だけでなく、「なぜその結果になったか」を振り返り、次のテストに活かします。検証→学び→次テストのサイクルを回すことで、改善の精度が上がっていきます。

参考記事:LPのABテスト手順(完全ガイド)

まず効くLPのCVR改善施策

ここからは、CVR改善で「まず効きやすい」施策を紹介します。ファーストビュー、CTA、フォーム、信頼要素、マイクロCVなど、比較的短期間で着手でき、効果が出やすいポイントを押さえましょう。

ファーストビューの訴求を最適化する

ファーストビューは、ユーザーが「読む価値があるか」を判断する最初のエリアです。ここで「誰に向けたページか」「何が得られるか」「なぜ信じられるか」が伝わらないと、スクロールせずに離脱されてしまいます。

FVに盛り込む最小セットは、キャッチコピー、ベネフィット、根拠(実績や証拠)、対象(誰向けか)、次の導線(CTA)です。情報を詰め込みすぎると逆効果になるため、優先度の高い要素だけを選んで配置しましょう。

FVの改善は、テストしやすく効果も見えやすい施策です。まずはキャッチコピーとCTAの組み合わせで小さくテストし、学びを積み上げていきましょう。

CTAの文言と配置を最適化する

CTAの文言は「行動+得られる価値」で書くと、ユーザーが次に何をすればいいか、何が得られるかが明確になります。「詳しくはこちら」のような曖昧な文言は避け、「無料で相談する」「資料をダウンロードする」など、具体的な表現にしましょう。

配置は、FV、ページ中盤、末尾の3箇所を基本として検討します。

それぞれの役割が異なるため、FVでは「すぐ行動したい人向け」、中盤は「読み進めて納得した人向け」、末尾は「最後まで読んだ人向け」と意識すると配置しやすくなります。

CTA文言の型
行動+価値「無料で資料をダウンロードする」
行動+不安解消「まずは無料で相談する」
行動+期待「今すぐ始める」

CTAの文言と配置は、テストしやすい改善ポイントです。まずは1箇所ずつ変更し、クリック率やCVRの変化を確認しましょう。

フォームを最適化して入力負荷を下げる

フォームの入力負荷を下げると、完了率が上がりやすくなります。項目数の削減、入力補助(郵便番号→住所自動入力など)、エラー表示の分かりやすさが改善の基本方向です。

ただし、営業やカスタマーサポートで必要な情報を削りすぎると、後工程に影響が出ることがあります。どの情報が「CV時点で必須か」「後から取得できるか」を整理し、必要最小限に絞りましょう。

フォーム改善は、到達→完了率を見ながら進めると効果が測りやすくなります。改善前後で完了率がどう変わったかを記録し、学びを次に活かしてください。

信頼性を高める情報を追加する

ユーザーの不安を解消する信頼要素には、実績、事例、料金、保証、FAQなどがあります。これらを適切な順番で配置することで、読者の納得感を高められます。

一般的な流れとしては、FVで「何が得られるか」を伝えた後、実績や事例で「信じられる理由」を補強し、料金や保証で「安心して行動できる理由」を示します。FAQは、よくある不安を先回りして解消する役割があります。

信頼要素を載せる際は、根拠のある情報のみを使いましょう。出典や条件が不明な数値を載せると、かえって信頼を損なうことがあります。

マイクロCVを設計して改善点を見える化する

マイクロCVとは、最終CVに至るまでの中間地点を計測するための補助指標です。たとえば、CTAクリック、フォーム到達、特定セクションへのスクロール到達などがあります。

マイクロCVを計測しておくと、「どこで離脱しているか」が見えやすくなり、改善ポイントの特定に役立ちます。ただし、指標を増やしすぎると管理が煩雑になるため、目的に合わせて絞り込みましょう。

マイクロCV例目的得られる示唆
CTAクリック行動意欲の把握CTAの訴求力が足りているか
フォーム到達導線の効果確認フォームまで誘導できているか
スクロール50%到達コンテンツの読了度途中離脱が多いか

マイクロCVは「改善ポイントを見える化する」ための補助指標です。最終CVと合わせて分析し、どこに課題があるかを把握しましょう。

中長期で効くLPのCVR改善施策

中長期で効く改善施策

短期施策で一定の成果が出たら、中長期で効く改善にも取り組んでいきましょう。

中長期で効く施策
  • モバイルファーストで設計を見直す
  • 表示速度を改善して離脱を減らす
  • 情報設計を整理して読みやすくする
  • コピーを磨いて理解と納得をつくる

モバイル対応、表示速度、情報設計、コピーの磨き込みなど、土台を整える施策は、継続的な成果につながります。

モバイルファーストで設計を見直す

多くのLPでは、モバイル経由の訪問が半数以上を占めます。PC向けのデザインをそのままモバイルに縮小しただけでは、読みにくさや操作しにくさが残り、離脱につながることがあります。

モバイル対応では、読みやすさ(文字サイズ・行間)、押しやすさ(ボタンサイズ・タップ領域)、崩れ防止(レイアウトの維持)の3点を確認しましょう。実機で表示確認を行い、ユーザー目線で操作性をチェックしてください。

モバイルファーストの設計は、一度整えると継続的に効果を発揮します。

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短期施策と並行して、少しずつ改善を進めていきましょう。

表示速度を改善して離脱を減らす

表示速度が遅いと、読み込みを待てずに離脱するユーザーが増えます。特にモバイル環境では、通信状況によって体感速度が大きく変わるため、速度改善の優先度は高いです。

改善の方向としては、画像の最適化(圧縮・フォーマット変更)、不要なスクリプトの削減、サーバー応答の高速化などがあります。まずは計測ツールで現状を把握し、ボトルネックを特定してから着手しましょう。

表示速度の改善は、一度対応すれば継続的に効果が出ます。中長期の施策として計画に組み込んでおくとよいでしょう。

情報設計を整理して読みやすくする

LPの情報設計は、ユーザーが「読み進めやすいか」「納得できるか」を左右します。結論を先に出し、根拠→具体例→次のアクションの順で構成すると、読者が迷わず読み進められます。

情報の順番が整理されていないと、ユーザーは「何が言いたいのか分からない」と感じて離脱してしまいます。各セクションの役割を明確にし、読み筋を意識して設計しましょう。

順序役割
1. 結論何が得られるか、誰向けか
2. 根拠なぜ信じられるか(実績・証拠)
3. 具体どう使うか、どんな事例があるか
4. 次アクション今すぐ何をすればいいか(CTA)

情報設計の見直しは、大きな改修を伴う場合もありますが、根本的な改善につながります。短期施策と合わせて、中長期の計画に入れておきましょう。

コピーを磨いて理解と納得をつくる

コピー(文章)は、ユーザーの理解と納得を左右する重要な要素です。「誰に」「何を」「なぜ信じるか」が一貫していないと、読者は混乱してしまいます。

曖昧な表現や、主語がぼやけた文章は避けましょう。「誰でも」「必ず」などの誤解を招く断定も、信頼を損なう原因になります。読者が自分ごととして受け取れる表現を心がけてください。

コピーの改善は、A/Bテストで検証しやすい施策です。キャッチコピーやCTA文言など、短い部分から少しずつ磨いていきましょう。

応用 さらに成果を伸ばすCVR改善施策

基本施策で一定の成果が出たら、応用的な改善にも挑戦してみましょう。

流入別の出し分け、動画活用、チャット・予約導線、スワイプ型LPなど、状況に応じて効果が期待できる施策を紹介します。

応用的な改善
  • 流入別にLPを出し分ける
  • 動画で理解コストを下げる
  • チャットや予約導線で機会損失を減らす
  • スワイプ型LPで離脱を抑えて理解を促す

流入別にLPを出し分ける

流入チャネルごとにユーザーの期待値が異なるため、LPを出し分けると訴求の精度が上がることがあります。たとえば、リスティング広告経由と自然検索経由で、FVやCTAの訴求を変えるといった方法です。

ただし、出し分けを増やすほど運用負荷も高まります。まずは1〜2パターンで検証し、効果が見込める場合に拡大する進め方がおすすめです。

出し分けの判断は「期待値の違い」と「運用負荷」のバランスで決めましょう。効果が出ないまま運用コストだけが増える状態は避けてください。

動画で理解コストを下げる

動画は、文章で伝わりにくい商材やサービスの説明に効果的です。たとえば、使い方のデモ、ビフォーアフター、導入事例など、視覚的に理解を促したい場合に向いています。

一方で、動画を入れると表示速度が遅くなることがあります。動画の尺や配置場所を工夫し、ページ全体の読み込みに影響が出ないよう注意しましょう。

動画を入れるかどうかは、商材特性とユーザーの理解コストを考慮して判断してください。すべてのLPに動画が必要なわけではありません。

参考記事:動画LPとは?

チャットや予約導線で機会損失を減らす

フォーム送信がハードルになっている場合、チャット相談や予約導線を追加することで、行動のきっかけを増やせることがあります。特に「まずは相談したい」「すぐ予約したい」というニーズがある商材では効果が出やすいです。

ただし、導線を増やしすぎると、ユーザーが「どれを選べばいいか」迷ってしまうことがあります。選択肢は絞り、最も行動してほしい導線を目立たせましょう。

チャットや予約導線は、対応リソースとセットで検討してください。導線を増やしても対応が追いつかなければ、かえってユーザー体験を損なうことになります。

スワイプ型LPで離脱を抑えて理解を促す

スワイプ型LPは、縦長LPの弱点(長さによる離脱、情報の把握しにくさ)を補う形式です。横にスワイプしながら情報を追う構造で、短時間で要点をつかませたい場合に向いています。

ただし、スワイプ型はすべての商材に向くわけではありません。情報量が多く、じっくり読ませたい場合は縦長LPの方が適していることもあります。向き・不向きを見極めて導入を検討しましょう。

形式向いている場面注意点
縦長LP情報量が多い、じっくり検討させたい長すぎると離脱が増える
スワイプ型LP短時間で要点を伝えたい、モバイル中心情報量が多いと消化しきれない

スワイプ型LPは、目的と商材特性に合わせて検討してください。導入を検討する際は、まずは一部のターゲットで試し、効果を検証してから拡大するとよいでしょう。

参考記事:スワイプ型LPとは?

ツールで改善を加速させる

LPO施策を効率よく進めるには、ツールの活用が欠かせません。GA4・GTMで計測を整え、ヒートマップで離脱を特定し、A/Bテストツールで検証を回す流れを押さえておきましょう。

GA4とGTMで計測を整える

GA4はアクセス解析、GTM(Googleタグマネージャー)はタグの実装管理を担うツールです。役割を分けて理解しておくと、計測の設計がスムーズになります。

GA4では、イベント設計(どの行動を計測するか)とコンバージョン設定(どの行動を成果とするか)を最低限整えましょう。GTMでは、タグの発火条件やトリガーを管理し、計測ズレを防ぎます。

計測環境が整っていないと、施策の効果判断ができません。改善を始める前に、最低限のイベント・コンバージョン設定を確認してください。

ヒートマップで離脱を特定する

ヒートマップツールは、クリック、スクロール、録画などの機能を提供します。それぞれ得られる示唆が異なるため、目的に応じて使い分けましょう。

種類得られる示唆
クリックヒートマップどこが押されているか、押されていないか
スクロールヒートマップどこまで読まれているか、離脱ポイント
録画実際の行動パターン、迷いや戻りの有無

ヒートマップは「なぜ離脱しているか」を仮説化するための補助材料です。GA4などの数値データとセットで解釈し、原因の当たりをつけましょう。

ABテストツールを使い分ける

A/Bテストツールを選ぶ際は、連携(GA4や広告ツールとのデータ連携)、運用負荷(設定や管理のしやすさ)、計測の一貫性(データのずれが起きにくいか)を確認しましょう。

高機能なツールを導入しても、運用が回らなければ意味がありません。まずは「回せる形」で始め、必要に応じてツールを拡張していく進め方がおすすめです。

選定観点確認ポイント
連携GA4・広告ツールとのデータ連携が可能か
運用負荷設定・管理が自社で回せるか
計測の一貫性データのずれが起きにくい設計か

ツール選定は目的と運用体制に合わせて判断してください。導入を急いで運用が回らなくなるより、最小構成で始めて学びを積む方が成果につながりやすいです。

事例と注意点 実行ロードマップ

事例と注意点 実行ロードマップ

事例を参考にする際は、前提条件や背景を確認しないまま横展開しないよう注意しましょう。ここでは事例の読み方、サンプル数と有意差の考え方、そして今日から始めるロードマップを整理します。

事例を読むときのチェック観点

事例を読む際は、「何を変えたか」「どの指標が変わったか」「前提条件は何か」を確認しましょう。成功事例をそのまま真似しても、自社の状況に合わなければ効果が出ないことがあります。

事例を横展開する場合は、必ず「検証前提」で進めてください。仮説を立て、小さくテストし、自社データで効果を確認してから本格導入する流れが安全です。

項目確認ポイント
課題何が問題だったか
施策何をどう変えたか
結果どの指標がどう変わったか
前提商材・流入・期間など背景条件

事例は「ヒント」として活用し、自社の状況に合わせてアレンジしてください。そのまま真似するのではなく、仮説→検証の流れで取り入れましょう。

サンプル数と有意差の考え方

A/Bテストの結果を判断する際、サンプル数が少ないと偶然の影響を受けやすくなります。たとえば、訪問数が極端に少ない状態で「CVRが上がった」と判断すると、たまたまの結果だったということが起こりえます。

また、曜日や季節、広告配信の変動など、外的要因の影響も考慮しましょう。テスト期間中に特殊なイベントがあった場合、結果が歪むことがあります。

結果を急いで判断せず、十分なサンプル数と期間を確保してから結論を出すようにしてください。判断を誤ると、効果のない施策を本番に反映してしまうことがあります。

今日からのCVR改善ロードマップ

今日からのCVR改善ロードマップ

今日やることは、計測環境の点検、現状データの把握、ボトルネックの仮説立てです。データが取れていなければ、まず計測を整えるところから始めましょう。

1週間以内には、原因診断、優先順位付け、改修計画の策定を進めます。仮説を立て、インパクト×工数で優先度を決め、どこから着手するか明確にしましょう。

1か月後までには、改修→A/Bテスト→学びの反映まで一巡させることを目標にします。テスト結果を振り返り、次のテスト準備まで進められると、改善サイクルが回り始めます。

まとめ

LP CVR改善は、計測を整え、原因を診断し、優先順位を付けて施策を打ち、検証で学びを得るサイクルの繰り返しです。思いつきで施策を打つのではなく、データに基づいて仮説を立て、小さく検証しながら進めましょう。

CVRが伸びない原因は1つとは限りません。FV、CTA、フォーム、信頼要素、速度、モバイル、訴求一致など、複数の観点から切り分けてボトルネックを特定することが大切です。

今日から始められる第一歩は、計測の点検と現状把握です。この記事で紹介したチェックリストやロードマップを活用し、再現性のある改善プロセスを自社に根づかせてください。